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エコ重視の自動車塗装

環境問題は多岐にわたりますが、自動車産業は環境問題について率先して対応することが求められています。

塗料の環境問題における最大の課題は、VOC(簡単に言えば溶剤)の削減です。
自動車塗装ではメタリックベースコートから発生する溶剤量が多く、欧米を中心に水性塗料化(水性ベースコート)が検討・実施されてきました。メタリック塗料の外観品質保持のため、塗料はスプレー塗装する時には低粘度で、塗料が塗る物に塗着した時には高粘度になり、たれやアルミニウム粉のむらを防ぐ設計になっており、今では国内外で広く採用されています。

次に中塗りを何系で採用するかですが、欧州・日本では主に水性塗料が検討・採用されています。
一方、米国では粉体塗料が採用されている場合が多く、考え方や品質の捉え方に差があるようです。

水性か粉体かクリヤコートを何にするかが最後の課題です。
欧州では下塗り~上塗り全行程の水性化、水性中塗り/水性ベースコート/粉体スラリークリヤコートの採用、粉体クリヤコートの採用等の例があります。ですが、塗膜の品質から考えて、まずは溶剤型のハイソリッド塗料で対応し、改良を待って水性塗料を採用するというのが日本の自動車メーカーの考え方のように思われます。

近頃、工程短縮、エネルギー削減の観点から、中塗り/ベースコート/クリヤコートを重ね塗りし同時に焼き付ける、スリーウェット方式が注目されています。前に述べた粉体スラリーとは、微粒子粉体塗料を水中に分散したものですが、スリーウェット方式が採用されているようです。